市場データ

ビットコインETFの年初来フローはプラスとThorn氏 日々の流出とは別の数字

Alex Thorn氏が、ビットコインETFの年初来の純流入はプラス3億5,500万ドルを保っていると投稿。単日の流出額、総運用資産、取引高とは意味が違います。

目盛りや数値のないガラスの計測容器とビットコインの金属コインのイメージ
イメージ(AI生成)。実際の出来事や製品画面を撮影した写真ではありません。

この記事のポイント

  • プラス3億5,500万ドルはThorn氏が示した年初来の値。
  • 日次の純流出と年初来プラスは、同時に成立し得る。
  • 純フロー、総運用資産、取引高は別の指標。

似て見えるETFの数字

指標測るもの
年初来の純フロー年初からの流入と流出の差し引き
総運用資産価格変動も反映した資産の規模
取引高投資家の間で売買された持ち分の量

年初からの累計についての投稿

Galaxyでリサーチを担当するAlex Thorn氏は10月18日、ビットコインETFの年初来の純フローがプラス3億5,500万ドルで、9月に取り戻したプラス圏を保っているとXへ投稿しました。ここで紹介する金額は本人が示した集計値で、当サイトの独自集計ではありません。

年初来は、年の初めから対象とする時点までの累計です。ある日や一週間に資金が流出しても、それ以前の流入が上回っていれば年初来ではプラスになります。毎日の流入・流出を伝えるニュースと、この投稿のような累計値は、集計期間をそろえて読む必要があります。

純フローは、残高や出来高と違う

純フローは、対象期間に入った資金と出た資金を差し引いて見ようとする数字です。保有資産の価格が上がったために運用資産が増えることとは区別します。ETFの資産額が増えたという情報から、その増加分すべてが新しい資金の流入だとは判断できません。

また、取引所でETFの持ち分を売買した出来高も、純フローそのものではありません。既存の持ち分が投資家の間で活発に売買されることと、商品全体へ資金が純流入することは別の現象です。記事の数字がどの指標を指すのかを確認すると、矛盾して見える見出しを整理しやすくなります。

対象と締め時点も合わせる

複数の集計を比べる場合は、含む商品の範囲、通貨単位、営業日の扱い、最終更新時点も確認したいところです。今回はThorn氏の投稿内容を紹介する範囲にとどめ、元の集計条件がすべて同じだと確認できない他のデータを足し合わせてはいません。

累計がプラスであることだけから、その後も買いが続く、ビットコインが上がる、と確定することもできません。資金フローは特定の期間を振り返る指標です。将来の価格予想と混ぜず、何日間のどの資金を測った数字なのかを先に確かめることが大切です。

出典・参考資料

内容は確認日時点の資料に基づきます。利用条件や今後の日程は、リンク先の最新の案内もご確認ください。