国内金融
みずほ・三菱UFJ・三井住友、共同ステーブルコイン実証 企業の越境決済を検証
三大銀行と三菱UFJ信託銀行、TISIが、円建てステーブルコインの共同発行と越境決済の実証結果を公表しました。三菱商事の国内外拠点を想定し、発行から償還までの流れを検証しています。

この記事のポイント
- 三大銀行などが共同発行と越境決済の実証を公表。
- 7月17〜23日に、三菱商事の国内外拠点間を想定して検証。
- 実証結果の発表であり、一般向けサービス開始ではない。
今回の実証の組み立て
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 共同委託者 | みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行 |
| 受託者 | 三菱UFJ信託銀行 |
| 利用場面 | 三菱商事の国内外拠点間の決済を想定 |
| 実施と発表 | 7月17〜23日実施、10月16日公表 |
発表は10月、実証したのは7月
みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行と三菱UFJ信託銀行、TISIは10月16日、ステーブルコインの共同発行と越境決済に関する実証を公表しました。実施期間は7月17〜23日です。直近の発表ですが、10月に新たな一般向け決済サービスが始まったというニュースではありません。
検証では、三大銀行を共同の委託者、三菱UFJ信託銀行を受託者とする信託契約に基づき、円建てステーブルコインを発行しました。発行の枠組みを一行だけで組む場合と異なり、複数銀行が関わるときの運営や業務の分担を確かめることも目的になっています。
企業の日本拠点から海外拠点へ
利用場面には、三菱商事の日本拠点と海外拠点間の決済を想定しました。発行したコインを動かす技術だけでなく、業務の手順や、サービスの設計に応じた規制対応が実行可能かを確認しています。企業が国をまたいで資金を移すときに、実務として成立するかを扱った検証です。
発表では、発行・移転・償還を一連の流れとして試したとしています。送金が技術的に完了することだけではなく、その前後で資金を用意し、最後に償還する処理も含まれます。本人確認やマネーロンダリング対策、システムの安定性なども、実用化を考えるうえで外せない項目です。
実現性の確認から、実取引へ進めるか
参加各社は、実務の知見を得て、共同発行モデルの実現性を確認できたと説明しています。一方、実証の結果を公表したことと、利用対象や料金が決まった本番サービスの開始は同じではありません。今回の資料には、一般の利用者に購入や利用開始を案内する内容はありません。
今後は利用者保護、AML/CFT、サイバーセキュリティなどに配慮しつつ、社会実装に向けて検討を続ける方針です。続報では、実証から何を変更するのか、誰の決済で使われるのかを確認したいところ。銀行の名前だけでなく、実証・実取引・一般提供という段階の違いに注目するニュースです。
出典・参考資料
内容は確認日時点の資料に基づきます。利用条件や今後の日程は、リンク先の最新の案内もご確認ください。